期待以上で大満足の
「すごい!担々麺」
コロナ禍で通販ビジネスが伸びるのでは? と思い、我が社でも通販ラーメンのまとめサイトを立ち上げた。少し後に「文春マルシェ」が立ち上がり、興味津々。しかも、通販や味覚に関しては信頼のおける友人も参加するとのことで、まずは目に付いた「凪の担々麺」を食べてみた。
私の大好きな凪の「すごい!煮干ラーメン」では食べたことがなかったので同じお店なのか不安だったが、間違いなくあの「ラーメン凪」とのオリジナル開発商品とのこと。「凪」は豚骨と煮干で知られているが、業界初の365日日替わり麺を開始。
述べ1000以上の創作ラーメンを作りだし、創作能力には長けている。しかも味覚に厳しい担当と組んだとあらば「鬼に金棒」であろう。しかし、それは食べてからの判断だ。
まずは「汁あり担々麺」から。通販にしては袋数も多い。スープと麺のみの通販が少なくないが「通販のみの商品」とした時に作り方も変わってくるというのが大事。麺、スープ、肉味噌、ターサイ、ラー油、花椒。
「すごい!煮干ラーメン」が作るので「すごい!担々麺」ができあがると思ったら意外にも王道の「担々麺」だった。担々麺激戦区である神保町や赤坂でも通用する威風堂々のたたずまい。豚骨ベースに豆板醤や芝麻醤、ピーナツバターなどを駆使し、味はもちろん申し分なし。綺麗なラー油は見た目以上に強力で私は半分にしたがそれでもなかなかの辛さ。
しかもこのラー油、これだけでもおいしい。痺れ具合は花椒で調整。私は痺れ好きなので全投入。麺は意外にも細ストレート。しなやかでなめらか、さすがの相性は自家製麺ならでは。中国野菜のターサイがいいアクセントになっていて個性を発揮。
いや〜おいしかったなあ〜。これを食べて「凪の担々麺」と当てられるラーメン評論家が何人いるだろうか? 当てられないはず。なぜなら「凪×文春マルシェ」のコラボ商品で随所に担当の知恵が入っていることが想像できるハイクオリティだから。
感動を引きずりながら、次は「汁なし担々麺」。袋数や種類が似た感じだったので、同様の汁なしに仕上がるのかと思いきや、まずは麺が大きく違う。真逆でパンチのある中太縮れ麺(食べてみると極太に感じるとてもインパクトのある麺)が目を引く。これぞ「凪」ならではの麺。これを汁なしに持ってきたか。この麺に軽めのタレでは合わない、負けてしまう。そこで合わせるタレは濃厚濃いめ。

マルシェ限定 「ラーメン凪」の担々麺 汁なし4食
¥3,456(税込)
カートに入れる
この組み合わせは絶妙で私好み。ワシワシガシガシ食べ終えた。麺は180gくらいあり、満足だが残ったタレにご飯が合うはず。さすが、「ここだけでしか買えない逸品」であり、「凪×文春マルシェ」コラボ商品。期待以上で大満足の「すごい!担々麺」だった。
なお2食ずつ入っているので2食目は麺を入れ替えて食べてみたがそれも楽しめたことは内緒の話にしておく(笑)。
大崎裕史ラーメン評論家
(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンショー実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2020年11月末現在約13,000 軒、約26,500杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社現代新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版)などがある。