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変化し、進化する担々麺
凪の新作「冷やし担々麺」
と「海老担々麺」
大崎裕史
ラーメン評論家

担々麺は1840年代に中国四川省で誕生した。しかし、日本で知られるようになったのはそんなに古くない。日本における四川料理の父と言われた陳建民さん(息子の陳建一さん、孫の陳建太郎さんも有名料理人)が日本に広めたと言われている。

元来、中国の担々麺は“汁なし”である。陳建民さんも最初は同じように汁なしで出したが当時の日本人には受けなかった。そこで奥様が「日本人には味噌汁をはじめ汁物文化が根付いている。担々麺もスープに入れてみてはどうだろう」とアドバイスし、それが一般的になっていった。それが1960年頃の話。

ラー油

ところが最近、汁なし担々麺も人気になり、話がややこしくなっていった。もともとの「担々麺」が汁なしなのに、今度はあえて「汁なし担々麺」と呼ぶのだから面白い。私の知るところではこういう日本式汁なし担々麺の誕生は1990年代後半。まだ二十数年の歴史だ。

そうそう、担々麺といえば言っておかねばならないことがある。「てんびん棒で担いで売り歩いた麺」だから「担々麺」(担担麺)という名称になったのに日本語には「坦々」(平らな、平凡な、などの意味)という言葉があるがゆえ、その誤字をそのまま使ったメニューが氾濫している。推定3割くらいが間違えたまま使っている。私は見かけるたびに「間違えてますよ」と指摘しているのだが直してくれるところはそう多くはない。指摘してもパソコンやスマホで打つとその間違った字が出てきてしまうからだ。本当に困ったモノだ。

日本人というのは、コンピュータや車もそうだが外国で作られた物を日本流にアレンジするのが得意な人種である。ラーメンももともとは中国由来だが、いまや「日式ラーメン」というのが中国にも存在するくらい変化してオリジナル性を強めていった。同じように担々麺もそう。スープに入った担々麺自体が日本独自の物だが「汁なし」や「冷やし」を始め、担々麺も独自の変化と進化を遂げている。

文春マルシェにおいても以前紹介した「ラーメン凪」のマルシェ限定担々麺が人気だが、なんと新作が出たという! 「冷やし担々麺」と「海老担々麺」の2種類だ。中国では冷たい料理が好まれないので「冷やし麺」メニューはあまり無い。なので「冷やし担々麺」は完全日本オリジナル。また担々麺は豆板醤や芝麻醤が一般的だが、海老を多用した「海老担々麺」も同時発売。担々麺の定義からすると離れてきているが、これもアレンジが得意な日本だからこそ、変化し、進化した担々麺なのである。

「ラーメン凪」の冷やし担々麺
マルシェ限定「ラーメン凪」の冷やし担々麺 4食
¥3,964(税込)
カートに入れる

まずは「冷やし担々麺」。もち麦を使用した太麺がものすごく個性的。今まで安易に「もちもちの麺がおいしい」などと使っていたが、この麺を食べると他の麺でその言葉を使うのが恥ずかしくなる。そう、「もちもち」とはこの麺のための言葉なんじゃないかと思えるほど。それも冷やした麺でそれを感じられるのだからスゴい。トッピングはターサイやフライドオニオンなど。冷蔵庫に残っているハムや野菜などをトッピングしても良いだろう。注文受付が9月15日までの限定商品なので暑いうちに試して欲しい。

「ラーメン凪」の海老担々麺
マルシェ限定「ラーメン凪」の海老担々麺 4食
¥3,780(税込)
カートに入れる

そして「海老担々麺」。「海老ラーメン」じゃダメなのかとも思うが、食べてみると「海老担々麺」だと思うから「凪マジック」にかかったようだ。大量の甘海老で作った海老の香味油、桜海老の粉末を溶かし込んだスープ、トッピングの干し海老と、3種の調理法を使って海老の風味を効かせた海老尽くしの担々麺。海老好きにはたまらない海老エビえび! そしてこちらはしなやかな細麺なのがまたニクイ差別化。こちらも注文受付は9月15日までの限定です。

変化して進化しても実においしく楽しませてくれる「マルシェ×ラーメン凪」コラボ。限定商品なので今食べておかないと乗り遅れます!

大崎裕史

profile

大崎裕史ラーメン評論家

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンショー実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2020年11月末現在約13,000 軒、約26,500杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社現代新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版)などがある。

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